生命保険料について、納税者が支払った額を生命保険料控除として所得金額から引くことが出来ます。
ここで控除を受けられる納税者というのは、先日の記事で記載したように、必ずしも契約者である必要がなく、実際にお金を支払っている人が控除を受けることができます。
では、対象となる生命保険の範囲はというと、その生命保険金等の受取人の全てが、自己又は自己の配偶者その他の親族であることが要件となっています。
ここでいう配偶者その他の親族は、生計を一にしていることを要件としていません。
つまり、例えば両親が自己を契約者、生計を別にする子供を受取人として生命保険をかけており、その支払をしている場合、支払った額は生命保険料控除の対象とすることができます。
また、介護医療保険や個人年金の場合も、子供を契約者、受取人としていても、実際には親が支払をしているなら、親の生命保険料控除となります。
※ただし上記の場合には、将来、個人年金や生命保険の満期返戻金を子供が受け取ったときに、所得の計算上、必要経費(既払込保険料)を差し引くことができません。親が支払しているため、子供は保険料を払っていないものとして計算され、税金が高くなります。
なお、自己の配偶者その他の親族であるかどうかは、保険料等を支払った時の現況により判定することとされています。よって、例えば配偶者と離婚した場合、受取人を配偶者のままの変更をしなかったら、離婚する前に支払っていた生命保険は控除の対象となりますが、離婚後の生命保険は受取人が配偶者に該当しないため、生命保険料控除の対象になりません。
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1140_qa.htm#q3
ご留意ください。