今回のテーマは住宅借入金等特別控除についてです。
これは、借入をして住宅を取得した時に税金の控除が受けられる制度で、
大変お得な制度でもあり多くの人が利用しています。
この特別控除を受けるためには様々な要件があるのですが、
今回は中古住宅を取得した場合の要件について説明したいと思います。
※中古住宅に特有の要件について説明します。
新築と中古住宅に共通の要件はまた別途説明します。
以下に記載する全ての要件を満たす必要があります
要件①:建築後使用されたものであること
→建築されたけど、何らかの理由で使用されていなかったものは適用となりません。
※使用されていなかったら新築扱いになるのではないかというと、
新築の条件は建築されてから6カ月以内の入居なので新築扱いにもなりません。
要件②:次のいずれかに該当すること※最も重要
(イ):建築された日から取得の日までの期間が20年以下(マンションなどの耐火建築物なら25年)であること。
※マンションは通常耐火建築物(鉄骨造や鉄筋コンクリート造)と考えられます。
→2016年の取得なら1996年の建築までいけます(マンションなどは1991年)
(ロ):地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるもの (耐震基準)に適合する建物であること(平成17年4月1日以後に取得をしたものに限る)。
※耐震基準適合証明書等が必要。
→取得した時点で耐震基準をみたしている物件であり、それが証明できる必要があります。
(ハ):平成26年4月1日以後に取得した中古住宅で、(イ)又は(ロ)のいずれにも該当しない一定のもの(要耐震改修住宅)のうち、その取得の日までに耐震改修を行うことについて申請をし、かつ、居住の用に供した日までにその耐震改修(住宅耐震改修特別控除の適用を受けるものを除きます。)により家屋が耐震基準に適合することにつき証明がされたものであること
→取得した時点では耐震基準をみたしていなくても、取得までに耐震改修の申請をして、住みだす日までに耐震基準に適合することが証明できれば適用できます。
要件③:取得が生計を一にする親族等からではないこと
→例えば夫が購入して特別控除を10年受けてその後、妻に売却してさらに10年控除を受けるなどといったことはできません。
実務的には要件②の(イ)、つまり築20年以内(マンションなら25年以内)という要件が
ネックになるかと思います。
さらに詳しい内容は以下のリンクを参照ください
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1214.htm
チェックリストもあります。
https://www.nta.go.jp/nagoya/topics/kojo/index.htm
税額控除が受けられると思って予算を組み住宅を購入したのに適用できなければ大変困ることになるかと思いますので、しっかりと要件を検討するようにすることが大切かと思います。