たばこ手持ち品課税について

4月になって様々なものが値上げされましたが、
値上げされたものの一つにタバコがあります。これはタバコ税が引き上げられた影響です。

ただし、タバコといっても特定の銘柄
(わかば、エコー、しんせい、ゴールデンバット、ウルマ及びバイオレットの6銘柄)のみですが、個人事業主や法人でこれらの取り扱いがある場合は注意が必要です。

なぜなら、たばこ税に関しては、4月1日の0時時点でそれを保有している販売店が
申告して納税する必要があるためです。

たばこ税は消費税と同じように最終的に消費者が負担するものですが、その税金はたばこの製造場から売り渡した時点で課税されています。

よって今回のようにたばこ税が変更された場合、すでに製造場から売り渡しされて、お店などの販売店で保管されているものについては変更された分の税金を徴収することができません。

そこで、手持ち品課税という制度があります。

販売店が自身で保有しているたばこに係る税金を申告して納付するというものです。

これにより、市場に出回っている同じ銘柄のたばこについて、同額の税金をかけることが可能になります。

もちろん販売店は税金を上乗せした新しい価格で消費者に販売するため、その税金は販売店が負担するものではありません。
一時的に負担して、販売によって回収するということですね。

手持ち品課税の簡単な概要は以下です。

①対象銘柄を5000本以上保有している販売店が対象
②申告期限は4月30日(平成28年は日曜のため5月2日)
③申告書は地方税のものも含めて4枚つづりとなっており、
全てまとめて販売店のある管轄税務署に提出
④納付は9月30日。販売店が一度立て替えして、販売により回収することになっているため、納付期限が通常より長くなっています。

国税庁のHPに詳しく載っていますので、詳細を知りたい方は読んでみてください。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h22/tabacco/

たばこ税は今後段階的に引き上げられていくため、対象となる販売店はこれから毎年申告が必要になり、留意が必要です。